重度歯周病(ひどい歯槽膿漏)と口腔癌

代表的な口腔癌

ひどい歯槽膿漏,口腔癌

代表的な口腔癌には、舌癌、歯肉癌、頬粘膜癌などがあります。

 

各割合は舌癌 :40% 歯肉癌 :30% 頬粘膜癌 :10% となっています。

 

口腔癌は外見上傷のような状態になったり、赤く腫れたり、白いカビのような状態になったり、えぐられたような状態になったり、中には膨らんでくるものなど、さまざまな状態があります。

 

口腔癌になる原因には、さまざまなものがありますが、中でも慢性的な刺激が理由である場合が挙げられます。たとえば、虫歯を長い間放置していたり、欠けた歯をそのままにしていたり、合っていない入れ歯の使用を長年続けてきたり、喫煙、飲酒、お口の中を不衛生な状態にしていた場合などが考えられます。

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口腔癌の初期段階では、自覚症状がほとんどなく、多くの人が傷や治りにくい口内炎と勘違いしてしまうことが多いと言われます。じきに治るだろうという判断で、そのままにしているうちに症状が進行してしまうこともあります。初期段階では痛みがない場合もあるので、たまたま行った歯科の治療で偶然見つかるという場合以外は発見が早期の発見が難しいものと言えます。

舌癌・歯肉癌・頬粘膜癌

【 舌癌 】
口腔癌のうち約40%を占める癌で、患者さんの割合は女性に比べて男性が多く、ほかの口腔癌に比べて発症する平均年齢が低い(20歳~40歳台)ことも特徴です。喫煙にも原因があると言われています。また、舌癌は特にリンパ節に転移をおこしやすい癌のため注意が必要です。初期には痛みを伴わないことも多いため発見がしずらく、歯科治療の際に偶然見つかる場合があります。
 
特徴:舌の傷のようにみえるため見過ごすことが多いです。進行するとしみることが多くなり、舌が思うように動かなくなってきます。進行がさらにすすむと、手術で舌を部分的に切除しなくてはならないこともありますので、なかなか治らない舌の傷など、異常があれば、早めに治療を受けてください。
【 歯肉癌 】
舌癌に次いで多い歯肉癌。やはり初期の痛みがない場合があります。歯肉が腫れたり、歯肉に傷のようなものができたり、歯がぐらつくといった症状から発見されることがあります。特に、歯周病の悪化から、歯肉がたびたび腫れて、その歯の周りに歯肉癌ができることもあります。また、歯肉は薄い組織でできているため、比較的早期に顎の骨まで破壊が進み、特に上顎の歯肉癌は場合によっては鼻の周囲の骨にまで進展して破壊してしまうことがあります。
 
 
特徴:歯周病のように歯が揺れてきます。歯肉が腫れて歯周病と似た外見になります。ひどくなると顎の骨までも破壊してしまうことがあるので早めの治療が必要です。
【 頬粘膜癌 】
50歳以上の中高年に多い癌で、進行すると頬粘膜だけでなく、顎の骨を溶かしたり、顔面の変形が起きたり、口が開かなくなるなどの障害が起きることが多い口腔癌です。
 
 
 
特徴:頬の内側にただれたように見える頬粘膜癌は、頬の内側を溶かすかのように侵食していきます。皮膚や唇にも近いので、早期治療が大事です。

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