最初のうちは所々が虫歯になっていても、痛くなければそのうち治そうと思って放置している方は、案外多いものです。ところが虫歯は自然治癒はしませんので、気がついたら、口中がひどい虫歯で、文字通りボロボロになってしまっている方もいます。
もうそうなると、ひどい虫歯の歯は抜かれてしまうのではないか 、歯医者さんに何と言われるだろうかなどと、いろいろな考えが先に立ってしまい、怖かったり恥ずかしかったりで歯科医院へも行けなくなってしまい、自分でもどうしていいか分からなくなってしまいます。こちらにご紹介するのは、 そんな方たちの治療症例です。
写真では、前歯の両脇の歯は、すべて抜歯になりそうな歯に見えますが、幸いなことに、歯の根はしっかり残っていたので……
以前、他の歯科医院で、上は全部抜いて総入れ歯、下も奥歯は部分入れ歯になると言われて怖くなってしまい、それ以来歯科医院へ行けなくなってしまったそうです。 人と食事をしたり、人前で笑ったり出来ないため、引きこもりぎみになって……
根しか残っていない歯が4本ありましたが、レントゲン診査では、根は残せそうだったので……。また、この方は全体の噛み合わせが低く、奥歯に噛み合わせの大きな力がかかって、虫歯になってしまった可能性が高いことが予測され……
奥歯は歯の原型がほとんどなく、噛み合わせも極端に低く、口を閉じていても、お顔が少し歪んで見えるほどでした……
一見すると、上顎は虫歯と歯槽膿漏がひどく、すべて抜歯して、総入れ歯しか方法がないように思えますが……
歯には、長年コンプレックスがあって、いつも恥ずかしい思いをしていたそうです……
子供の時の怖い治療経験から、歯科医院へ行けなくなってしまい、虫歯ができても、出来る限り歯科医院へ行かないようにしていたため、全体的にひどい虫歯と……
噛まないで食事をしていたため、胃の調子も悪くなり、体調もすぐれなくなってきたため、歯を治さないといけないと思い直し……